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転職失敗!会社がブラックすぎてベンチャー会社を半年で辞めることになった話

皆さんは転職成功してますか?

僕は失敗をしたことがあります。
半年もしない間に転職をすることになりました。完全に転職失敗ですね。

世間的には会社に合わなくとも、スキルを磨くために3年は会社に残った方が良いという風潮がありますが、ブラック企業の場合はすぐに逃げ出した方が良いです。特に多いのが中小系のベンチャー企業です。周りの話を聞いてみても結構やばいところに入ったという体験談を聞くことがあります。

それでは僕が辞めることになったエピソードをご紹介します。

半年で会社を辞めることになった経緯

会社を去ろうと決心したのは、この会社が糞で何の成長性もないと悟ったときでした。

僕が現在の会社を選んだのは、3つありました。

1つは成長率がよく、今伸びのある会社であること。

2つ目はノマドワークが可能で、結果しだいで自由に仕事を出きること。

3つ目は11時出勤というめちゃ朝楽な待遇です。 

まず1つ目に関しては嘘でした。

これは表向きの数字で、銀行融資や求人で人を引っ張るための見せかけの数字でした。売り上げは伸びていましたが、裏では黒くて汚いお金がたくさん動いていました。

まず僕が入った時点で会社は赤字まみれ。
普通の社長さんならうまいことお金を逃がして会社をたたむレベルだそうです。

ところが、どうしても会社を潰したくない社長は無理に融資を引っ張ってきて融資ポンジスキームを組んでいました。カードローンの返済が回らなくなった人が別のカードローンを組んでまわしていくというあの大車輪を銀行単位でやっていたのです。

恐ろしいことに、案件をなんだか仲間内の怪しい会社からでっちあげてもらい、「この案件をこなすために人を雇うので」という名目で今回は融資を引っ張ったようでした。そんな状況とは露ともしらない僕が入社したのは昨年の10月のことです。

危機感のない社長はそのころまだのんびりとしており、ノマドワーク化を勧めたり在宅ワーク化を勧めたり、とにかく社員が働きやすい会社作りを勧めていました。

何より驚いたのは社員の女の子が京都に一ヶ月間マンスリーマンションを借りて旅行しながらノマドワークをしたことでした。僕はそれを見て「なんて素敵な会社なんだ!」と感動しました。僕は来年には沖縄旅行なんかをしながら仕事をしようとほくそ笑んでいました。

すこしづつおかしくなり始める社長

しかし、そんな天国みたいな状況も長くは続きませんでした。
ゆるくてサークルみたいなノリだった会社がブラック化しはじめたのは、まだ正月気分も抜けきらない一月上旬のことです。

社内の事情に詳しい人物により、突如として知らされた経営赤字。
そんなわけはない。
あるはずがなかったのです。
業績は確かに少しずつではあるが上がってきていたのですから。

海外の不動産投資では大きな利益をあげているし、広告運用でも利益をだしているはずです。僕は耳を疑いました。

しかし、知らされたのは経営者にあるまじき失態の数々で、詐欺師に2000万近いお金をもっていかれたり、横領と使途不明金の数々。そして、利益が出ていると嘯いてはいたが、実際は負債まみれの融資ポンジスキームでなんとか生き長らえているだけの会社であったということ。

思えば、役員をやっていた人間が急に独立して会社から離れたことや、会社の内部事情に詳しい人間が離れていったことは、すでに危険を察知して逃げたあとだったのだな……とその時になって気がついたのでした。

その頃から社長の言っていることが支離滅裂になってきました。

仕事はSEMの運営などだったのですが、それまでは「このサイトは会社のビジョンであって、公平な立場から情報を伝えていく。だから、広告主に左右されるのではなくこちらから真実の情報を提供することでそこに見あった一番良い広告のみと提携する」というサイトビジョンでした。

しかし、「もうすぐに利益を2倍にも3倍にもあげる方法を試してくれ」とスパムをうちはじめたり、いい加減な情報を載せてとにかく単価の高い広告への誘導。

そうかと思えば、「うちの会社はビジョン経営で利益追求はその次だから、ビジョンにあっていないときは僕に言ってください」と言いだしたり。

僕が「これはビジョンじゃないですよね」と言うと、企業は利益をあげて初めて成り立つものだから!そういう綺麗ごとばかりを言うのは学生だよ。何かキミとは大学生と話しているみたい」と煽ってくる始末。

いや、あんたが「ビジョンと違うと言え」といったからこっちは言ってんだよ。

そうしているうちにも、最初のビジョンはどうしたといわんばかりの糞サイトへと変貌していきました。

毎日言うことは気分でころころ変わり、利益といってみたり、ビジョンといってみたり。

その背景には期待していた融資を断られ、もう借りる先がなくなってしまったこと、詐欺で騙しとられた2000万円を穴埋めするために海外不動産の代理店業として集金し本部に渡さなければいけないお金を横領して補填していたのですが、ついにその請求がきてしまったこと、健康保険料を丸二年滞納しており数千万円の請求がきていること、などがありました。

しかし、そんな状況になっても一言も会社がまずいという情報は出しません。

社員が何度か問い詰めても「大丈夫だから!」の一点張りで、終始落ち着かない様子で視線があちこちへ飛び、手をそわそわと動かしていました。

メンタリストでもなんでもない僕ですが、精神席にかなり焦っていてまいっているのが見て取れました。

それから社内の締め付けは厳しくなっていきました。

ノマドワークの禁止と有給休暇の廃止

ノマドワークは別にしていなかったのでどうでもよかったのですが、有給休暇も同時に廃止になったという通達がきました。

それまで、「うちは特に有給休暇はカウントしていないから、体調が悪くなったり、なんか疲れたなーってときは休んでいいから」といっていたので、皆好き勝手に月1のペースでディズニーにいったり、予定を入れたりして休んでいました。

しかし、その制度はやめるということになり、休むことは許されなくなりました。

「いや、有給休暇は社員の持っている権利だから廃止とかなくなるとかないんだよ」
と説明しても「そんなことをいう社員はベンチャーには向いていないから、辞めた方がいいですよ」の一点張りです。

唯一病気などの時のみ、有給で振り替えても良いということになったのです。

給料が遅れる&減る

そうして2月がやってきました。
2月は給料日が土曜日だったため、普通なら前日に振り込まれる予定なのですが、なんの連絡もなく振り込みはありませんでした。

3月も給料が平気で2日ほど遅れ、なおかつ2万円~3万円ほど減っていました。
理由を聞くと「病気で休んだりしたからその分を引いている」とのことでした。

「有給で振り替えられるという話だったので、休んでいるのにそれはないだろう」
と反論すると
今度は「業績があげられてないから」という支離滅裂な話になりました。

「そうではなくて、何の告知もなく給料を減らすどころか、給料を減らす了承もしていないので、これは労働の契約違反です」
ということを伝えても
「それは業績をあげていない人には言えないんですよ。もう全然言う立場じゃない。ええ!もう全然です。言う立場じゃないんですよ」

と頭の悪い発言を繰り返します。

契約違反とか、そもそも法律違反とかいうことを軽んじる、大胆不敵で常識がない人間とは基本的にどんな事を話しても話が通じません。

一方的に社長という立場を利用して、相手の要求を押し付けられるだけなのです。パワハラ以外のなんでもありません。

そもそも業績は毎月わずかながら、右肩上がりだし、そのわずかな利益を大幅なマイナスで食いつぶしているガンはお前なんだよ。秘密にしているつもりかしらないけど、詐欺にあったこととか、投資に失敗したこととか、無駄なセミナーを経費で切ってることとか、自分だけ給料、月100万近く設定していることとか全部知ってるからね。

あと某広告代理店やY!やGの人間に金を渡して、ライバルの情報を流してもらってるのも全て知ってるから。

資金ショート

3月になり、とうとう資金がショートしてしまっているという噂が流れ始めました。

このころは資金繰りに奔走していたのか、社長が会社にくることは少なくなっていました。
そして、会社で使っているPayPalアカウントを覗ける人物から、社長の親や自分名義のカードで10万円が数十回にわけて切られているというログをみせてもらいました。

そうです、クレジットカードの現金化で給料を作り出していたのです。
なんとかして、給料を支払おうとする社員思いな意気込みは認めたいのですが、そのログを見た際に僕が思ったのは、この会社はもう駄目だということでした。

このときから次の職を探し始めました。

会社としての問題点

・まず社長が資金を管理しておらずどれだけ会社にお金が残っているのか、次の返済や支払い額、入金額がわかっていないこと。社長も把握していないので、誰もわからない。それと会社のお金を社長しか管理していないので、自由に個人のお金として横領されている。

・パワハラで経理が全員辞めたので、社会保険や諸々の会社としてあたりまえにやらなければならない処理をあたりまえのようにやっていない。

・給料が遅れる。減給の告知や処分なしで給料が振り込まれてはじめて減給を知る。

・有給がない。加えて勉強会と称した祝日休日の出勤が義務付けられる。

これらが1~3月の間にあり、先行きが不安になっていきました。

ゴールデンウィークがなぜか3日になる

今年はゴールデンウィークで祝日が4日間あったのですが、「三日間は自由に与えるので会社が止まらないようにしてください」との通達があった。

「いや、GWを代休で取るのは別に良いけれど、なぜ3日に減る?」

そんな疑問を投げかけたところ、

「本来会社の経営上祝日というのは休みを与えなくても良いものなんですよ。だから本当は全て出て欲しいところなんですが」

とまるで、温情で3日間も休みをやっているとでも言わんかのような態度。

いやいや、そもそも祝日は休みと言う契約で契約書を交わしているんですけど。

しかも、自分はフィリピン旅行でしっかりと休みを満喫している模様。

まあ、そんなことをしていると、自分が会社にいない間にみんなちゃんと仕事をしたり、出社していない人がでてもおかしくはないですよね。

ゴールデンウィークが倍に増えた人がいたっておかしくありません。

人材ロンダリング

さて、そうしているうちにも整理解雇が始まりました。

自己都合退職での整理解雇です。

どうしても会社都合でやめさせたくないための言い訳として、以下のような話がありました。

・給料を一時的に3分の2にします。

・それは、給料が減ってもついてきてくれる本当に会社のためを思っている仕事熱心な人を見分けるためです。

・会社都合は認めません。

・6月からは、新体制で厳しくスピード感とクオリティをもっと求めていきます。

・この新体制についてこられる人は恐らく少ないでしょう。

まあ、つまり「人数減らしたい。これだけ厳しい条件をつきつけるので、さっさと辞めてくれ」ということでした。残したい人間にはこの「給料3分の2」という部分が提示されず、給料はそのままということでした。

僕はこの「残したい人間」に入っていたようでしたが、正直昇給もボーナスも見込めないどころか、毎月の給料を心配しないといけないということに嫌気がさしていたので、辞める事にしました。

僕は「そもそも、有給がなしとかボーナスもあるときいて入っていたのに実際はなかったり色々と契約違反の部分があるので会社都合で失業保険をすぐに給付できる状態にしてほしい」という条件を出しました。

しかし、「会社都合だけは絶対にさせられない」との返答でした。

それは、JFC(日本政策金融公庫)でお金を引っ張るという計画があり、また案件をでっち上げて「不運が重なり、人が自己都合退職で辞めてしまいました。これだけ雇ってまた新たに事業を起動にのせる必要があるから融資してほしい」という口上でお金を引っ張るためでした。

その時、会社都合で辞められていては「ブラックな会社で融資する信用に足らない」という太鼓判を押されてしまうために、お金を借りることはできません。

前回も潰れそうになった時に「新しく事業拡大で人を雇うので」ということでお金を引っ張ってきたようでした。というかそれで雇われたのが僕と同期の数人でした。

それ以前からやっているメンバーは反対したようですが、聞く耳をもたず採用を強行したようです。

それと同じ事をやっており、今回もまた人材をこうやってロンダリングしていくことで、お金を引っ張るという恐ろしい手法を使おうとしていました。

そこで、会社都合で辞められないのであればそれに見合う金額を払ってくれという条件を引き出して辞めました。

そこで二十五万円を退職金として受け取る事を条件に会社を去りました。

全く処理されない離職票や源泉徴収

今回で正社員8人中、5人が会社を辞めたのですが、辞めた後2週間くらいで届くはずの離職票や源泉徴収が全く届きません。

通っている歯医者もあるのに保険の切り替えもできません。

「はやく保険証の処理と、離職票や源泉徴収を出してくれ」と請求しても一ヶ月してからようやく処理を始める始末。ハロワに通ってハロワ経由で離職票を請求しました。

離職票が届かなければ、住民税の減免もできませんし、保険の切り替えも出来ませんし、年金の減免もできません。何もできないのです。

退職してからも、この苦労。

25万の退職金に見合いません。

正直、こちらが変に揉めたくもないし温情で「25万でいいよ」と言っているのに、ここまでコケにされるとは思いませんでした。

実際、会社都合にした場合には40万円ほどのお金が浮きます。

ちょっと計算してみましょう。

・保険料免除 2~3万円

・年金免除 2~3万円

・住民税減免 5~10万円

・90日間の再就職手当て(失業保険)

5340円の日当(失業保険)×60%×90日間=288360円

会社都合だと本来これだけのことができるのです。

今回は退職金はいらないので、ハロワ経由で会社都合を要求しようと思います。

人材ロンダリングなどで、新たに雇われる人に同じ思いをさせたくありませんし、こんな会社は一刻も早く潰れてしまったほうが良いと思うので。

そんわけで、就職活動を半年で再開することになりました。

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