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サイバー遊民

日々遊んで暮らしたい。

映画『orange-オレンジ-』を見てきたので、十六歳の僕に向けて手紙を書く。

映画

こんにちはDai5です

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 映画『orange-オレンジ-』を見てきました。

 付き添いで見に行ったので、何の情報も持たずに見たら最近のよくある時間改変系とかパラレルワールド物でした。

 

 高校二年生の春、10年後の自分から「現在を後悔している」という手紙が届いて、その内容が「今年の冬に友達の成瀬翔が死ぬから救って欲しい」というもの。そのために、主人公の女の子やその仲間達が手紙の助言通りに翔の死亡フラグを回避しまくる。

 というのが物語りのざっくりとしたあらすじなんですけど、その翔はいつまでもメンヘラ臭をプンプン漂わせていて、フラグを何度回避しても棺おけに両足を突っ込んだままでちょっとしたハラハラ感はいつまでも絶えませんでした。

 

 『orange-オレンジ-』の中で、10年後の主人公達はちょうど26歳。現在の僕の年齢と同じです。なので、僕も高校二年生の頃の僕に手紙を残してみようと思います。

 

あわよくば未来よ変われぇ!!

 

16歳の僕へ。

 

16歳の僕へ

えーっと、10年前だから、2005年だね。
 
2005年といえば……
 
皐月賞はディープインパクトが外から駆け上がって来るから!!
 7-6-4の三連単で全額つっこめ!!
 
なな、ろく、よんや!
ほら、忘れたらいかんから口に出して言うてみ!
ええか、なな、ろく、よん!やで! 
 
あと、親の名義でFXの口座を開け、今すぐ!
今ドル円はいくらや?105円くらいか?
2007年にドル円は120円を触れたあと、80円を割るから、全力で仕込め!
 
原油ロングでもええぞ! 
一バレル100ドルまで握れる!そのあと40ドルをまた割るから! 
 
変えてくれ、未来を変えてくれ!たのむッ!!
 
頼むわまじで!!ほんま!! 
 
あ、、、いや、いきなりこんなこと言われても困るよね。
ごめんごめん。
つい、熱くなっちゃって。うん、まあ色々あってさ……。
 
あ、自己紹介がおくれたね。
僕は10年後から、この手紙を書いている未来のキミです。
16歳の僕は今元気ですか? 
 
実はこの手紙を書いているのは、現在後悔をしているからです。
高校二年生、青春真っ盛りでキラキラした楽しいことばかりって思ってる?
残念ながら、あまり楽しくないよ?
でも、高校生活楽しくできる要素って実はいたるところにたくさんあったんだ。でも、キミはそれを自ら駄目にしてきたんだ。
 
できればキミには同じ後悔をしてほしくない。
だから僕の後悔を綴った手紙を書きました。これから起こることを書いていくので、後悔しない人生をおくってほしい。
そして、できれば僕の人生も変わって欲しい。

 4月

始業式。

校内の桜の並木道が綺麗だ。
しかし、いつものように遅刻。
担任は加藤先生。体育教師で子猿のような黒目がちの目が、何を考えているのか全くわからなくてちょっと怖い。
早速遅刻を責められるが、自転車が盗まれていたと言い訳をしてなんとか切り抜ける。
ちなみに二週間続くと、「1ヶ月間ホームルームが始まる1時間前に来なければ停学だ!」といわれるので、次の日からは遅刻をしないようにしてほしい。
 
となりの席はトウマという矯正具を入れた歯が印象的な男の子。前の席は何でも豪快に笑うゴンちゃん。トウマと少し話をして仲良くなる。
 

4月中旬

なんかクラスで打ち解けようとかいうオリエンテーション。

放課後友達みんなでボーリングに行った。前の日に人生で初めて髪を染めた。わからない程度だけど、明るいところに行くと髪の色が明るいのでちょっと嬉しい。

トウマに「あれ、髪染めた?」と聞かれた。

うんうん!よく気付く男の子は高感度高いゾ!

この日、ジュンという襟足が背中まで伸びる典型的田舎のチンピラっぽい男の子と仲良くなった。彼の乗るバイクで自転車を押してもらって帰宅した。時速30キロしかでてなかったらしいけど、自転車ライダーの僕からすると速すぎて震えた。

5月

二週間遅刻が続いたので、毎朝一時間前登校が始まる。死ぬほど辛い。

朝、トイレに駆け込むと、生徒が個室から二人出てくるところに出くわした。一人は二つ隣のクラスで名前は知らないけれど、見たことのある男の子だった。さすが男子校だと思うと同時に、はじめて現物をみて驚く。

こんなこともあるから、4月には遅刻をするな。

 

あと、体育着の下を忘れたので、隣のクラスのヨシダにハーフパンツを借りた。
ヨシダには借りないでほしい。マツモトとか他の人に借りて欲しい。
 
オリエンテーション以来、ジュンと遊ぶ日が続く。
バイクが欲しくなり、免許を取りに行く。

6月

パチスロになんとなーく興味本位で行ってみる。

お小遣い5000円を全部突っ込んだところ、5万4千円になる。嬉しくなって焼肉を友達におごる。

 

あと、足の付け根、ちょうどタマの横あたりが変色して少しだけかゆみが出はじめる。

このかゆみは6月の後半にかけてひどくなっていく。だからいったでしょ。ヨシダにハーフパンツは借りるなって

あと早めに皮膚科に行きなよ。恥ずかしいのはわかるけどさ。

市販で買った薬はヒリヒリして、お風呂に入るとき毎日うめき声をあげるようになるし、ぜんぜん効かなくて患部は広がっていくばかりだから。

皮膚科で貰った薬はヒリヒリしないし、すぐ治るから。

 

6月中旬

席替えがあり、隣の席のユウタという男の子と仲良くなる。

彼はこの糞みたいな高校にしては珍しく真面目で頭も良い。授業中は寝ているか小説を読んでいるかの僕とは大違いだ。

 

ジュンも最近パチンコにはまったらしく、一緒によく行くようになる。

イベントの日は稼いでから学校に行くという日が増える。

体育祭があるが、サボる。

サボるな。

 

7月

中型二輪の免許を取る。

この頃からパチンコのことを「投資」と呼ぶようになる。

信じられないことに、ビギナーズラックで勝ちまくっていたため、月に5000円のお小遣いと3~4万ほどのバイト代でやりくりするという金銭感覚が一気に崩壊。

焼肉を食べたり、映画をみたり服を買いに行ったり、という田舎の高校生には月1でしかできないイベントを毎日行う。そして貯金も始める。

 

この頃、Marilyn Mansonにハマり、自伝を読み始める。

彼の文章はスラング表現が多くそれを変な日本語訳されたくなかったため、日本語訳は買わずに英語版で買う。授業中はそれを翻訳する作業に没頭していたため、英語以外の期末テストの成績が心配になる。

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 教科書もほとんど開いていない状態だったので、出題範囲も今何をやっているのかも全くわからない状態。

しかたなく、ユウタに泣きついて勉強を教えてもらう。

翻訳は家でやりなよ。暇なんだから。

 

7月後半

「投資はテストが終わるまで禁止」

と言い、ジュンと共にユウタに勉強を教えてもらう。

 

ジュンは見た目チンピラなのに地頭がよく、勉強をすればできるタイプで驚く。たぶん本気を出せば東大とか京大にいけるタイプってこういう人間なんだと思う。

飲み込みがとにかく早い。

 

この頃からユウタの家にたまに遊びに行くようになる。

 

あと、僕の中で変なブームが来る。

「可愛いとか平気でいう」というブーム。

 

そう、当時は小池徹平などの台頭もあり、前髪にペアピンをつけた男子などがちらほらと出てきはじめていた時代。世はまさに「可愛い系男子」というジャンルの夜明け前であった。

なんとなくそういう雰囲気を肌で感じていた僕は、「男で可愛いとか何考えてんだよキモチワリー」と否定するほうではなく、肯定するほうがなんだかインタラクティブでセンセーショナルな感じがしていたんだ。(横文字あってるかわからない)

 

だから

「へー、それ可愛いね!」とか「あ、なんか今日の髪型可愛いじゃん!」

とか言いまくってた。

マジでやめろ!

バイト先の女の子にはこっ恥ずかしくてそんなこと全く言えないくせに、学校では男に対して可愛い可愛い言ってんの。

 

8月

夏休み突入。

 

「投資解禁じゃあ!」の掛け声と共に、ジュンと広島中のパチンコ店を制覇する旅に出る。

 

恐ろしいことに、高2年生の夏はほとんどパチンコの毎日だ。あとたまに中学時代の友人達やユウタと遊んだりするくらい。

もしかして、「学校の仲間達と青春溢れる旅行や、パーティみたいなイベントがあるのではないか」と期待していたのなら、ごめんね。毎日パチンコとバイトだから。

 

ただ、貯金は60万円をこえる。

 

9月

中古でバイクを購入。

CB400

さっそく鬼ハンにする。

恥ずかしいからするな!

あと、三段シートやロケットカウルを検討していたみたいだけど、思いとどまって正解だぞ!それやったら、ぜったいばあちゃん泣いてたから。

↓フル装備にするとCB400はこんな感じになる予定だった。

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あと、余ったお金でばあちゃんに15万のマッサージ機も購入。

お金の出所を怪しまれたけど、バイトで貯めていたことにした。

まあ、あぶく銭だから使って正解だったよ。

 

文化際の準備が始まる。

行事の嫌いな僕は皆がオリジナルのクラスTシャツを作ったりして盛り上がっている中、「出ないから、僕のことは人数に入れないでくれ」と宣言して放課後は準備も手伝わず帰る。ちゃんと放課後は残って手伝って皆で青春しろよ。

 

あと、僕の「可愛い砲」を一番近くで受けたユウタの挙動がおかしくなる。

 

あからさまに「可愛いを意識」している感じ。ボディタッチも増える。最も強く感じたのは四人くらいでホラー映画を見に行ったときのこと。隣に座っていた彼がビックリするシーンと共に「ひゃっ」と言って僕の腕にしがみついた時だった。

彼は小さくって子供っぽい、いわゆるショタ系の部類に属する。顔も整っていたし、笑ったときの顔が屈託無くて可愛らしかった。だから、僕はもしかすると無意識のうちに女の子に可愛いというための練習台につかっていたのかもしれない。

だからやめろって言っただろ。

 

10月

パチンコで5万負けて震える。

取り返そうと翌日熱くなってまた5万負ける。

ショックすぎて3日くらい何も手につかなくなる。

もう二度後パチンコはやらないと誓う。

 

あと、冒頭にも書いたけど

皐月賞はディープインパクトが外から駆け上がって来るから!!
 7-6-4の三連単で全額つっこめ!!
 
文化祭はユウタやトウマの説得があって、仕方なく顔をだすことに。
5月に染めた髪の色が抜け、明るさが増した髪を加藤先生が指摘する。
 
「その髪、明日の文化祭までに染めなおしてこいよ!」
 
翌日、もっと明るい色に染め直した僕
「染めなおしてきました」
と得意げな顔。
 
さながら、とんちをきかせた一休さんの気分だったけど、今の僕なら君を全力でぶん殴る。「バカやろう」と笑い飛ばした加藤先生は大人だ。
 
文化祭の帰り、ユウタから告白される。
 
まだわからないかもしれないけど、不思議と嫌悪感は無かったよ。彼は可愛かったし、いいヤツだった。ただ、僕がそれを受け入れるにはあまりも若すぎた。
 
あと、彼をそんな風に勘違いさせる軽率な行動を取った僕自身、キミは許せなくなるだろう。だから、むやみやたらに可愛いというのはやめろ。キミは彼が自分に好意があると知っていた。まんざらではない気分だった。キミは彼のボディタッチが増えたとき、嫌ではなかったし嫌がるそぶりも見せなかった。あげく自ら距離感を縮めたりなんでもない風に髪や肩に触れるということをしていた。そんな好意を利用して、最後の最後に相手を泣かせるという最低なことをする。キミは相手の気持ちになったことがあるのか。
 
思えはキミはいつもそうだ。キミは常に自分に自信が無いのか、好意そのものを信じきれないのか、そうやって人の好意を残飯を探して歩く犬みたいに嗅ぎ回るし、それを見つけることには長けている。たちの悪い事に相手を本気にさせる術もなんとなく理解している。だからキミは今後の人生で告白をしてNOといわれることはない。ただし、中身のない後悔の多い恋愛を重ねていくことになる。
 
初めての彼女もそんな感じ。
「こいつ僕のこと好きなんだろーなー」
とそこそこ顔の良い子ってだけ。
全く尊敬するところもないような人物と。
 
その後。僕はバツの悪さからユウタと疎遠になった。できればずっと友達でいたかったよ。
 

11月

金銭感覚が狂ったまま、遊びまくって貯金が底をつく。

夜は祖母が寝たのを確認してから、ジュンと夜の街を走りに行くというのが日課になっていた。

ミッキーマウスや水戸黄門のクラッチコールを覚え、3時頃になると帰って寝るという毎日だった。

そして、クラスが学級崩壊をおこす。

夏に揉め事をおこして野球部を辞めた人物が2人いたのだが、その2人が荒れたためだった。

気の弱い先生を脅したり、ちょっと何かあると鬼の首を取ったように先生の揚げ足をとったり、食って掛かる始末。やっかいな生徒だ。

そんな中、先生達も授業中注意するということをしなくなり、注意されないので皆が授業中自由に遊ぶ。僕はゴンちゃんやジュンとクラスの後ろのほうで麻雀をやっていた。。遊ばずに勉強てほしい。卒業した後二年も浪人する羽目になるよ。

そのためにも、二人と衝突してでも学級崩壊を止めて欲しい

確かに彼等は強そうだし、悪そうだ。キミは恐いだろう。

でも大丈夫、キミは強い。

プロボクサーになるんだから。

12月

全く勉強をせずに期末テストに挑む。

勉強を教えてくれる友人も失っていたしね。

平均点が40点台。

数学では0点という未曾有の数字をたたき出す。当然冬は補習に忙しくなる。

 

一年を総括して、つまらない一年だったと嘆く。

 

 

そして、10年後の僕は友人などが高校生の頃に送った「青春話」をきくとうらやましくてたまらなくなります。僕にはそんなキラキラとして輝いていた想い出はなく、そういったものは何故だか自ら遠ざけるような行動ばかりをしていました。ちょっとアウトローな所が良いとか思っていたんでしょうかね。

なぜあんな阿呆だったのか。

ああ、戻ってやり直したい。色々と。

 

皆さんはやり直したいことありますか?