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ボクシングのプロテストに合格。ジムに通い始めてこの半年で得たものと失ったもの

後楽園で行われたプロボクシングのテストを受けました。

結果は、見事合格!
合格率は75%と案外高かった。

感想としては、緊張して地に足がついていなかったなあという感じでした。

フットワークが重くて、中間距離で打ち合う方が得意なのにガチガチのファイターみたいに肩くっつけて細かいパンチばかりを出してました。そうしないと相手の距離が遠い気がしていました。自分の腕が短く感じられて、パンチを打つと自分の思った長さより長くて、制御しきれない乗り物みたいにふわっとパンチがどこかに飛んでいきそうでした。パンチを打った自分が「あれ!?」ってなってましたし。

出した手が自分の方にまで戻ってこないので、カウンターを狙うとか、それどころじゃありませんでしたね。ただ、ボディは思い通りの距離から堅実に入れていけたのでそこは自分でも良かったなと思います。

まあ、手数が必要だと聞いていたので、変に下がって手数が少ないよりは良かったのでしょう。
何より無事に終わってよかったです。

とりあえず一つの目標が終わったということで、ジムに通い始めたこの半年間で得たもの、失ったもの色々あったなあということをまとめたいと思います。

①日々の充実感を取り戻した。

社会人になってからというもの、家に帰ると疲れて何もやる気がおきず、テレビを見たりゲームをしながら寝落ちするだけどいう日々が続いていました。創作活動をしたいが全くできていない。何かを勉強しようという気にもならない。それが何より嫌で、毎日がとてもつまらないと感じていました。
浪人していた頃これ以上に最悪な日はないだろうなと思っていましたが、それはとんでもない間違いでした。浪人生にはまだ「大学生での華やかな生活」という希望があったのですが、希望すらなくいつになったら抜け出せるんだと日々を悲観していました。

そんな生活が嫌で、家に帰ってソファに腰をおろしてしまうと家事すらしたくなくなるので、仕事の帰りにできる趣味としてボクシングジムに通いはじめました。創作や勉強に充てる時間は更になくなりましたが、空いた時間を見つけて少しずつ執筆や読書などができるようになりました。

運動するようになり、運動不足が解消されたからなのか血流が良くなったからなのか、脳の働きが良くなったことと、精神的にリフレッシュできたからだと思います。
通い始めてから一ヶ月目で鬱屈とした気分は嘘のように晴れていきました。

②仲間ができた

毎日同じ時間帯に通っていると、スパーリングをしたり、練習相手になってもらうことが多々あります。男は拳で語り合って分かりあうというのは本当で、スパーリングをすると話をしたことがない人とも仲良くなります。
プロテストに向けて、試合に向けてと努力している人々と共に、自分も目標を設けて努力をしていくのは楽しいです。

③目的ができた

小さな目標ですが、プロテストに合格するという目標ができました。

ボクシングは自分が決めた目標を伝えるとトレーナーさんが指導してサポートしてくれるので執筆のように、自分との戦いともちょっと違います。僕のように一人では追いこめない性格であっても、トレーナーが追い込んでくれます。根気があれば体力もつきますし、うまくなっていきます。
目的はそれに向かって努力する力を生み出しますし、目標を達成した時、達成感と充実感に包まれます。次はデビュー戦!!

まずは一勝を目標に頑張ります。

④熱くなる事を思い出した。

大学生の頃に執筆や動画編集・音楽制作で何日も徹夜した時以来、熱くなってます。
社会人になってからというもの、ずっとあの頃のようにただひたすらに前向きに何かに取り組みたいと思っていましたが、なぜかできませんでした。何事も無難に、慎重にという動きになっていました。

やりたいことを熱を入れて本気で取り組む。そこに生まれる悔しさとか嬉しさという人間本来の純粋な感情が久しぶりに動きました。

創作において、大事なこの感情を久しく忘れていました。

⑤睡眠時間を失った

普段8時間は寝たくて、6~7時間しか睡眠をとれていないと嘆いていた僕の睡眠時間が5時間を切るようになりました。20時頃に会社を出て、21時からジムに入り23時30分まで練習をして毎日終電で帰るという生活です。家に着くと1時で、ご飯を食べて風呂に入ると2時を周っています。

それから、ようやく寝る体制に入るわけですが、スパーリングなどをしていると脳が興奮して3時過ぎまで寝れません。目をつぶると、今日の反省点が延々と目蓋の裏で繰り返されます。

うとうとしてきたところで、良いパンチをもらったり、僕がカウンターを打ったりする幻想でビクッとなって目が覚めます。起きた後は最悪の気分です。全てが面倒臭い。一歩も動きたくない。何で僕の人生はこんなことになっているんだろうと万物の事象に対して恨みを抱きます。
仕事中もとにかく眠いです。それまでは夕方になると眠くなっているだけでしたが、耐えられない眠さが日に3度ほど襲ってくるようになりました。焦点が合わず、視界の端からホワイトアウトしていってふっと気がつけば前のめりに倒れそうになっていたりします。

死ぬほど眠たいのに、寝てはならないという鉄の掟からただ自由のみを求めています。昼に10分だけでも寝かせてほしい。サンドバックラッシュよりもきつい苦痛は日に1度は必ずやってきます。
なぜ他の人は起きていられるのだろう。不思議で仕方がありません。眠たくないのだろうか。

苦しい。

自由がほしい、自由に眠ることができる生活を僕にください。

⑥仕事を失う

会社の方針として、私用での有給休暇がとれないということと、営業職のためあまり顔に傷をつけるのが良くないということです。今回は周りの協力を得て、身内が死んだことになりましたが、新人王戦に出ることになって万が一、勝ちぬいてしまうと2~3カ月に1回は身内が死ぬことになります。
前日軽量はちょっと仕事を抜けるとして、試合で怪我をするなっていうのも無理ですしね。今はまだ周りの人たちに助けてもらってなんとかやっていますが、本部長クラスにまで話がいくと会社を去らなければいけないので、いまから理解のある転職先を探し始める必要があるかもしれません。
仕事を辞めたいわけではないのですが、どうしもこう胸を熱くするものを我慢することはできないのです。次は営業ではなく、何かしら物作りをしたいな。定時であがれて昼寝の習慣がある工場がベストかもしれません。

*後日談 2015年10月に案の定転職しました。

ボクシングに理解を示してもらえる前提で入社。

ぶっ倒れそうなら少しの仮眠OKや、ノマドワーク、フレックス出社と働き方にずいぶんと自由を与えてもらっています。おかげでスパーリングの予定をあわせやすくなり、練習の予定が組みやすくなりました。仕事も眠くてぼーっとしている時間が少なくなったので、効率的に進められています。

⑦怪我で健康を損なう

病気ではないのですが、最後の一カ月間の追い込みで鼻骨が折れ、鼓膜が破れ、脚の筋を痛め、肋骨にひびが入りました。健康診断での数値は限りなく健康でしたが。

肋骨は2週間で完全に治りました。最後の3日は軽く流したので疲れは全くありませんでしたが、ほぼ一カ月、満身創痍の状態でした。足はマメがつぶれ、完全に治る前にまたマメができるという関東ローム層のような状態になっていました。

まあ、色々とありましたが、トレーナーや会社の方々など支えてくださった人がいたおかげで無事に合格することができました。

ボクシングはしばらくの間、1番の趣味にする予定なので、これからも頑張っていきます。

それでは。

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